朗読台本

にゃんごろげ様のにっき。その4 お風呂大戦争

我はにゃんごろげである。誰が何と言おうとにゃんごろげだ。 変な名前と思わないでもらいたい! うむ。今日も今日とてグルーミング。これも我の日課の一つ。ただペロペロしてるだけではないぞ!猫たるもの、毛並みをきれいに清潔に!そのためのグルーミング…

私だけの賢者(サヴァン)

―――貴方の話を聞かせてください。彼はいつもそういって私の話を聞いてくれる。彼と出会うのはいつも”夢”の中だ。深く、深く、暗い底のような微睡みの中に彼はいる。私の中に生まれたのか、それとも私の外に生まれたものなのか、それはわからない。確かなこと…

三つの誓願

昔々、だれもいない教会に一人のシスターがいました。 誰もいない教会で彼女は一人、粛々と暮していました。 そんな彼女の前に一人の悪魔が現れました。 悪魔は彼女にこう言います。 「シスターよ、お前はひどく退屈だ。退屈すぎて、退屈すぎて俺はもうどう…

2日間のコンサート

夕方を過ぎ、この大きな駅の前にストリートミュージシャンが集まって騒がしくなってきた。雑踏の中、ロック、今流行りのJPOP、洋楽と様々な音が聞こえてくるが、僕は足を止める気にはならなかった。夢を追いかけて、少しでも自分たちの音楽を聞いてほしいと…

にゃんごろげ様のにっき。その3 ひとりぼっちじゃない

我はにゃんごろげである。 今日は天気が良くてお天道様も出ていてポカポカだ。なのにこいつらときたら....お昼をすぎた今もお布団でロールケーキになっているのだ。我のご飯はどうなっている!!こら!いつまで寝てるんだ! 得意の猫パンチ、肉球ふみふみで…

にゃんごろげ様のにっき。その2 好敵手の施し

我はにゃんごろげである。 名前は最近ついた。にゃんごろげだ。我は最近、不機嫌である。 ここ1ヶ月、同じカリカリだからだ。 アイツがいつも「しごと」を頑張って疲れて帰るからあまり文句が言えぬがな。今日も今日とてアイツが「しごと」で遅くなるようだ。我…

にゃんごろげ様のにっき。

我はにゃんごろげである。 名前は最近付いた。 それまではただの猫だったが、今は立派な名前がある。にゃんごろげだ。トラ猫だけど毛並みは自慢なんだ。 首元もふわふわでそんじょそこらのトラ猫とは比べないでほしい。今日はお留守番。お家に我一人。 この…